12月の宮殿:行列を避けて見学し、そのままマーケットへ
ウィーンの宮殿は、クリスマス旅行の「昼の部」です。マーケットに必要なのは暗さで、それは16:00頃にはやってきます。一方、豪華な部屋や宮殿の庭園は、朝の光のなかで見るのがいちばん。このガイドではシェーンブルンとホーフブルクを取り上げ、3つ目の選択肢としてベルヴェデーレとクリムトも紹介します。最後は、夜を屋台のために空けておける1日のプランです。
昼は宮殿、夜はマーケット
12月のウィーンは日が短く、日の出は7:45頃、日の入りは16:00頃です。マーケットが本領を発揮するのは明かりが灯ってから。だからこそ、宮殿には朝が向いています。ホーフブルクの庭園は冬はライトアップされず、シェーンブルンの庭園も日の光が必要なので、屋外は午前中に回りましょう。館内も、その日の最初の時間帯のほうが落ち着いていることが多いです。午前は宮殿に、暗くなってからはマーケットに。そうすれば1日が慌ただしく感じることはありません。
冬のシェーンブルン、豪華な部屋をめぐる
シェーンブルン宮殿はハプスブルク家の夏の離宮で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。部屋の数は1,400以上ありますが、見学できるのはそのごく一部です。ほとんどのツアーは22の豪華な部屋をめぐるルートをたどり、Rosotravelの予約ページでは「ハイライト・ルート」と呼ばれて、ランタンの間から狩猟の間まで続きます。途中でいちばん長い部屋が端から端まで約40 mの大ギャラリーで、冬のいくつかの晩にはコンサートホールに変わります。詳しくはクリスマスコンサートのガイドで。宮殿には地下鉄U4の専用の駅、Schönbrunn駅があり、正門まではすぐです。
見学のほとんどが屋内なので、冬でも問題ありません。12月の屋外には、見逃して惜しいものはあまりないからです。GetYourGuideで約71ドルからのGood Vienna Toursの優先入場ツアー(Viatorでは約72ドル)は、正面の中庭Ehrenhofの噴水のそばに集合します。公認ガイドがチケットの行列の横を通り抜け、約2時間で大ギャラリーや儀式の間を含む22の部屋を案内し、道々ハプスブルク家とシシィの物語を聞かせてくれます。見学後は、庭園を自由に散策できます。最大8人の少人数グループか、最大20人の通常グループを選べます。私たちが紹介するなかで口コミがいちばん多いツアーで、GetYourGuideで4.7(8,467件以上)、Viatorで4.6(1,788件以上)。注意点はヘッドセットで、うまく使えなかったという口コミがあります。庭園の時間が短いことも挙がっていますが、冬にはほとんど関係ありません。
チケットの行列なしで22の豪華な部屋へ
Good Vienna Toursがシェーンブルンの正面中庭の噴水で迎えてくれ、公認ガイドとヘッドセットで約2時間、館内をめぐります。料金は約71ドルから。部屋を静かに見て回りたいなら、最大8人の少人数グループのプランを選びましょう。
宮殿の庭園へ
12月の整形庭園は殺風景で、花壇は空っぽ、並木は葉を落としています。それでも晴れた朝なら、宮殿の上の丘に立つ柱廊、グロリエッテまで歩く価値があります。眼下に黄色い宮殿、その向こうに街が広がります。曇りの日なら、飛ばしても悔いはありません。
庭園には1752年創設の世界最古の動物園もあり、子ども連れなら気軽に組み込めます。子ども連れのウィーンのクリスマスのガイドでは、マーケットの小さな観覧車と組み合わせています。そのあとは前庭へ。クリスマスマーケットが11月6日から1月6日まで、毎日10:00〜21:00に開いています(クリスマス期間は短縮営業で、24日は16:00まで、25日からは19:00まで)。正確な日程と時間は主催者が毎シーズン開幕の少し前に確定させるので、出かける前にマーケットの公式サイトを確認してください。屋台とスケートリンクについては宮殿のクリスマスマーケットのガイドで紹介しています。
ホーフブルクとシシィ博物館
ホーフブルクは街の中心にあったハプスブルク家の宮殿で、Michaelerplatz(ミヒャエル広場)に面した湾曲した翼は旧市街の方を向き、その前にはよくFiaker(観光馬車)が客待ちをしています。ほとんどの人のお目当ては皇帝の居室と、シシィの名で知られる皇妃エリーザベトの物語を伝えるシシィ博物館です。宮廷の食器を集めた銀器コレクションも、同じ見学に含まれます。

同じ敷地には、ほかに2つの見どころがあります。白いリピッツァナー馬を調教するスペイン乗馬学校と、ハプスブルク家の王冠や宝物を収めた王宮宝物館です。どちらも別のチケットと時間が必要なので、居室の見学に重ねるより、1つの午前に1つを選びましょう。
居室をガイドと回りたいなら、約54ドルからのRosotravelのシシィ博物館・ホーフブルクツアー(Viatorでは約55ドル)が、行列の横を通ってシシィ博物館と皇帝の居室へ案内し、そのあと中庭を抜けて外へ出ます。屋外ではルートがHeldenplatz(英雄広場)を横切ってBurggarten(王宮庭園)で終わり、スペイン乗馬学校は通りから見るだけです。所要時間は2〜2.5時間、グループは最大25人で、18人以上ならヘッドセットを使います。評価はGetYourGuideで4.8(8,031件以上)、Viatorで4.5(525件以上)。予約前に注意点を読んでおきましょう。シシィ博物館は改装中で一部の部屋に制限があり、冬の庭園は緑もなくライトアップもされないので、午前の回を選んでください。ベビーカー、大きなかばん、傘の持ち込みは禁止で、雨の日にはこれが響きます。
ベルヴェデーレのクリムトとK&Kマーケット
3つ目の宮殿はベルヴェデーレで、館内に入る理由はただ1枚の絵、上宮にあるグスタフ・クリムトの「接吻」です。トラムDがSchloss Belvedere停留所に止まり、Sバーンのクォーター・ベルヴェデーレ駅と中央駅もすぐ近くです。
上宮の前に立つK&Kクリスマスマーケットは帝国時代がテーマで、小屋は35軒まで。庭園を守るため、宮殿のこちら側にだけ並びます。開催は11月20日から12月31日まで、平日は11:00〜21:00、週末と祝日は10:00から、12月24日と31日は17:00に閉まります。午後に美術館を見て、明かりが灯る頃に小屋の方へ歩きましょう。中心部へ戻る途中、Schwarzenbergplatzの噴水まわりの光のインスタレーションが最後の立ち寄り先になります。
宮殿をひと目で比較
| 宮殿 | 館内の見どころ | アクセス | 近くのクリスマスマーケット |
|---|---|---|---|
| シェーンブルン | 大ギャラリーを含む22の豪華な部屋 | U4でSchönbrunn駅 | 前庭、11月6日〜1月6日、10:00〜21:00 |
| ホーフブルク | 皇帝の居室とシシィ博物館。王宮宝物館は別 | リングの内側、Grabenから歩いてすぐ | リングの向かいのMaria-Theresien-Platz、11月20日〜12月26日 |
| ベルヴェデーレ | 上宮のクリムト「接吻」 | トラムDでSchloss Belvedere | K&Kマーケット、11月20日〜12月31日、平日は11:00から |
マーケットの夜に合わせた宮殿の回り方
- シェーンブルンの1日。午前に豪華な部屋のツアーに参加し、晴れていればグロリエッテへ登りましょう。夕暮れまで残って前庭のマーケットへ行くか、マーケットのバウチャーつきのオランジェリーのコンサートを予約して、そのまま夜まで楽しむのも手です;
- ホーフブルクの1日。シシィ博物館と居室から始め、近くのカフェで温まりましょう。有名どころはグルメとPunschのガイドで紹介しています。明かりが灯る頃にリングを渡ってMaria-Theresien-Platzへ、最後はSpittelbergの路地で締めくくります。こちらは旧市街のガイドで;
- ベルヴェデーレの午後。午後はクリムトと過ごし、夕暮れにK&Kの小屋へ歩きましょう;
- 雨の日。何時間も屋内で過ごせる宮殿は、雨の日のいちばんの答えです。曇りの日のアイデアは12月の天気ガイドに、晴れてから開いている屋台はマーケットの営業時間の表に載せています。
どんなプランでも、まず午前の枠を予約し、夜はそれに合わせて組み立てましょう。その逆ではありません。